The Thunderer 雷神
世界の行進曲・愛国歌/アメリカ合衆国
『雷神 The Thunderer』は、数多くの行進曲・マーチを作曲したアメリカの音楽家スーザ(John Philip Sousa/1854-1932)による1889年発表の楽曲。
曲名の由来については公式の記録がないようだが、華々しいドラムやラッパの印象から命名されたとの考えもあるようだ。
1968年から1972年にかけて、アメリカABCニュースの選挙関連番組テーマソングとして使用されていた。
[ 上写真:スーザ吹奏楽団 The Sousa Band ]
マーチ王の称号を与えられたスーザ
77年の生涯で100曲を越える行進曲を作曲したスーザ。『雷神 The Thunderer』を作曲した1889年(35歳の頃)には、日本でも有名な代表曲『ワシントン・ポスト』を作曲しているが、その頃イギリスのジャーナリストから誌面上で「the March King マーチ王」と称賛されており、30代半ばにして既にマーチ界の王者たる風格を見せていたことになる。
1892年には、楽団長を務めたワシントン海兵隊楽団を退団すると自らスーザ吹奏楽団(The Sousa Band)を結成し、全米各地に演奏旅行し10年間で一万五千を超えるコンサートを開催した。
1896年、スーザ吹奏楽団のマネージャーだったデイヴィッド・ブレークリーが急死すると、演奏ツアーからの帰りの船の中で追悼の曲を作曲し、到着後すぐに楽譜におこした。こうして誕生した曲が、今日知られる『星条旗よ永遠なれ Stars and Stripes Forever』である。
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関連ページ
- 星条旗よ永遠なれ Stars and Stripes Forever
- マーチ王スーザ作曲による行進曲。アメリカ国歌とタイトルがよく混同される。
- ワシントン・ポスト The Washington Post
- スーザ作曲の行進曲。アメリカの新聞「ワシントン・ポスト」のオーナーが、同紙のコンテストの表彰式で使う行進曲の作曲をスーザに依頼した。
- 自由の鐘 Liverty Bell
- 1893年作曲のスーザによる行進曲。イギリスのコメディ番組「空飛ぶモンティ・パイソン Monty Python's Flying Circus」オープニングテーマ曲。