トルコ軍楽 メフテル

ヨーロッパ諸国を震撼させたオスマン帝国の軍楽隊

現在のトルコ最大の都市イスタンブールを首都として栄えたオスマン帝国。スレイマン1世(在位1520-1566)の時代には最盛期を迎え、オーストリアのウィーンを包囲するなど、ヨーロッパ諸国へも脅威を与えた。

オスマン帝国の軍楽隊メフテルハーネはヨーロッパ遠征にも随行し、メフテル(オスマン軍楽)の独特のリズムと旋律は、モーツァルトやベートーヴェンなど当時の作曲家達にも大きな影響を与えた。

メフテルで使われる楽器としては、ダブルリード型の木管楽器ズルナ(zurna)、ラッパに似た管楽器ボル(boru)、打楽器・太鼓のダウル(davul)やナッカーレ( nakkare)、シンバルの原型ともいえる鳴り物のズィルなどがある。

メフテル関連の有名な曲

トルコ軍楽『ジェッディン・デデン』
日本で最も知名度が高いと思われるメフテルの名曲
若いオスマン Genç Osman
東ローマ帝国を滅亡させた「若きオスマン」メフメト2世
モーツァルト『トルコ行進曲』
ピアノ・ソナタ第11番イ長調 K331 第3楽章
ベートーヴェン『トルコ行進曲』
ベートーヴェンの劇付随音楽『アテネの廃墟』の一曲。ピアノ変奏曲作品76の主題が転用されている。

関連ページ

トルコ国歌『独立行進曲』
トルコ革命の最中、1921年3月にアンカラの大国民議会政府で国歌として採択された