カレリア共和国 国歌
旧ソ連の侵略戦争により割譲されたカレリア地方
『カレリア共和国 国歌』は、フィンランド南西部に接するロシア連邦の構成国・カレリア共和国の公式国歌。フィンランド民謡『カレリアの丘』がメロディに使われている。
カレリアはフィンランド人にとって精神的な故郷であり、シベリウスの交響詩『フィンランディア』もカレリアの原風景に着想を得た作品といわれている。
第二次大戦時、スターリン率いる旧ソ連はカレリア地方へ侵攻。1939年の冬戦争、1941年から44年の継続戦争により、カレリア地方の大部分は旧ソ連に割譲され、現在のロシア連邦まで続いている。
関連ページ:フィンランド民謡『サッキヤルヴェン・ポルカ』
写真は、カレリア共和国のオネガ湖に浮かぶキジ島(キジー島/キージ島)と聖堂群。1990年にこれらの建築群がユネスコの世界遺産に登録された(Photo : flickr/ jmenard48)。
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歌詞(ロシア語版)・日本語訳(意訳)
Край родной — Карелия!
Древняя мудрая земля.
Братских племён одна семья,
Карелия!
我が祖国 カレリア!
いにしえの賢明なる国
同胞は一つの家族
カレリア!
Звените, озёра, и пой, тайга!
Родная земля, ты мне дорога.
Высоко на сопках твоих стою
И песню во славу тебе пою.
湖がさざめき タイガが歌う
我が祖国 大いなる自然
高い山々に立ち
汝の栄光を歌い上げよう
Край родной — Карелия!
Ты мне навек судьбой дана.
Здравствуй в веках, моя страна,
Карелия!
我が祖国 カレリア!
汝に与えられし運命
とこしえに永らえよ
我が国家 カレリア!
Герои былин средь лесов и гор
Живут на земле нашей до сих пор.
Лейся, песня! Кантеле, звонче пой
Во имя карельской земли святой!
語り継がれし英雄たちは
森や山にいまだいきづき
カンテレの響きが響き渡る
神聖なるカレリアの地の名の下に
Край родной — Карелия!
Рун и былин напев живой.
Вижу рассвет лучистый твой,
Карелия!
我が祖国 カレリア!
古代文字と寓話が生き生きと響き
汝の明るい夜明けが見える
カレリア!
Вижу рассвет лучезарный твой,
Карелия!
汝の輝かしい夜明けが見える
カレリア!
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